2015年12月1日火曜日

ゾウリムシ

メールのやり取り、および、その派生業務をしてから大学院生の授業。

本日は、ゾウリムシを扱った教材を一通り試した。これまであまり上手くいかなかった、酢酸を使った集合観察が上手くいった。

ゾウリムシの密度が最も重要な気がするけど、今日の授業では、0.002%で集合、0.2%でリング状が観察された。良く0.02%で集合が見られると文献などには書かれているが、0.002%の方が良い結果だった。

0.002%酢酸を垂らした場所にゾウリムシが集合している。


0.2%酢酸を垂らした周辺にゾウリムシが集合し、リング状になっている。


ちなみに、この状態になるまでに10〜20分程度かかる。その理由としては以下を考えると納得する。

化学走性の例としてあげられる現象であるが、キネシス(無定位な行動)と思われる。つまり、薄い酢酸に向かう性質を持っているわけでないのだろう。

では、なぜこうなるのか。それには3つの性質が関係しており、水⇨薄酢酸はそのまま直進、薄酢酸⇨水は境界線で転回、水(薄酢酸)⇨濃酢酸も境界線で転回、とすると考えると良い。良い頭の体操になる。

午後、修論のワラジムシ同定の手伝い。その後、久しぶりにPCRを行ってから卒論の解析について相談をして終了。