2015年1月20日火曜日

なぜ女は昇進を拒むのか

卒論の要旨修正と授業×2の準備。


なぜ女は昇進を拒むのか―進化心理学が解く性差のパラドクス

授業の準備で読んだ本。とても面白く、そして、とても考えさせられる。ナカナカの厚みがあり所々飛ばしてしまったが。

昨今、雇用に際する性差別については厳しく批判されている。それは当然のことなのだが、それを達成するために、例えば、男女比をA:Bにする、などの数字のスローガンが挙げることがあるか、これは意味があるだろうか。

筆者は、膨大は科学データ(社会学的データから生理・神経学的データまで)に基づき、男性と女性には違いがあると主張する。

ざっくりまとめると、男性は攻撃的でリスクを好む一方、女性は共感性が高く対人との関係性を重要視する傾向がある。

そして、この性質は職業選択にも反映されるのかも知れない。色々な調査から、女性は男性比べて、職業選択に際して、報酬や権力を重要視しておらず、やりがいなどを重要視する傾向があるらしい。

また、イスラエルのキブツと呼ばれる実験的な集団では、階級や性別の差別を無くしているが、女性は対人的な職業(保育や教育)に就くことを好み、男性は農業などに従事する傾向があるという。

これらの研究成果は、本当の意味で男女が自由に職に就いた場合、職業ごとに男女の比率が異なることはむしろ普通である、ということを示しており、そして、それを無視して、比率ばかりに目を奪われると、むしろ、(多くの場合女性に)苦痛を強いる可能性があることを示唆している。

例えば、会社の幹部に女性の割合が少ないことが指摘されるが、そもそもそのような仕事を好む女性が少ないのであれば、数合わせて昇進させればその女性にとっては苦痛でしかないだろう。

当然のことながら、これらは科学的データから導き出されており、男女の中にも変異は存在している。つまり、女性でもリスクを負って挑戦する者もいれば、男性でも競争を嫌う者もいる。

本にも書かれているが、機会は男女に平等で与えられるのは当然であるが、それを利用するか、しないかは必ずしも均等ではないことを理解して、男女均等は考えなければいけないだろう。

読み込みが足りないので、誤解があるかも知れない。膨大な引用があるので、本当はきちんと読むべきなんだろうけど、、、とても興味深い本です。考え方が揺さぶられるオススメの一冊。

もくじ
1.男は弱い性?
2.読み書き障害の男性たち
3.理工系キャリアを離脱する女性たち
4.共感性という強み
5.オタクの復習
6.「父親」になりたかったわけじゃない
7.心に潜むペテン師
8.なぜ男性は競争を好むのか?
9.ターボチャージャー搭載
10.パラドックスを超えて

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