2014年6月19日木曜日

小さな怪物

書類とメール書きをしてから授業×1。午後はGIS修論でワラジムシ類採り、、、102地点で調査して終了。

大学に戻って、新しいプリンターの設定したのは覚えているけど、他に何をしたのか良く覚えていない。学会発表の準備を進めようとするが、やはり英語で苦労するな、と思ったところで終了。


クマムシ?!―小さな怪物 (岩波 科学ライブラリー)

先月開催された土壌動物学会で著者と会話をしたのが嬉しくて、思わず買ってしまった一冊。

もちろん本の存在は知っていたが、クマムシは観察するのが難しいので研究者しない、と心に誓っていたため購入していなかった。

1章はクマムシの概説。クマムシ、、、熊虫。私には熊には見えないのだが、というのは良いとしても、そもそも虫(昆虫)ではない。脚が8本あるのでクモの仲間、、、でもなく、クマムシはクマムシのみで緩歩動物門というグループを作っており、近縁の動物が良く分からないという奇妙な生き物。記載種が世界で1000種ぐらいだとか、、、思ったより少ないな。

2章は、著者の専門であるオニクマムシの生活史について。著者はクマムシの一生を知りたいという欲求にかられ飼育に挑戦するのだが、クマムシは体長1mm以下の動物。そう簡単にはいかず、適切な餌や飼育条件などを決定するのに色々と試行錯誤を繰り返すことになる。その様子が失敗談を交えて書かれており、すぐに諦めていかんな、と自分自身に言い聞かせた。

個人的に興味深かったのは、産卵についてで、クマムシは脱皮中?に産卵をするのだとか。とても不思議。

3章はクマムシ研究、とくに初期のレビュー。なんと1700年代まで遡っている。そんな古い研究なんて勉強する意味あるの、、、と思ってしまうかも知れないが、動物の名前は、1758年以降に発表された最初の名前を使う、と決まっているので、動物の名前を調べるには、それ以降発表された論文全てに目を通さなければならない、というかなり厄介作業が必要となる。

で、厄介な作業にもかかわず、発表してもあまり評判は良くなく、動物を見て絵を書く仕事で楽で良いですね、などと言われてしまう。しかし、誰かがやらないと動物の名前は決まらない訳で、、、誰か、がいない動物群では自分でヤルはめになる。

そして、最終の4章では、クマムシと言えば、の、耐久性についての紹介がなされている。噂が一人歩きしているクマムシにまつわる様々な伝説、この章を読めば、何が正しくて、何が間違いなのか整理できるだろう。

難しい話はほとんどなく、中学生でも読めると思う。一方で、2章の、”たかが”飼育に悪銭苦闘する研究者の姿は、これから卒業研究を始める大学生は一読しておくベキだろう。付録としてクマムシの観察方法の説明もあるので、幅広い方々にオススメの一冊。

目次
1.クマムシってなに?
2.オニクマムシの生活史
3.クマムシ伝説の歴史
4.クマムシはすごいのか?

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