2013年12月31日火曜日

今年を振り返る

Burmoniscus11種問題論文に向けて、以前、描いた下絵をスキャナーで取り込んだり、足りない部位のお絵描き用解剖を行う。その後、古い本をコピーしてから自炊を行う。これで今年の業務は終了。

昨年の大晦日は卒業研究の手伝いでカメラの回収に行っていたのか。

今年の元旦の抱負は、、、

「Burmoniscusは2本は必ず投稿する」と書かれているが、結果的には、1本のみであった。また、「ササラダニ、、、サソリモドキ、、、」とあるが、ササラダニはすでに投稿したが、大きな後悔をすることになった。サソリモドキは来年まで持ち越しとなった。

「今年を振り返る」

現在、4本が審査中。数としては決して多くはないが、個人的には、ワラジムシ類の分類の論文を2本投稿できたのは大きかった。絵の書き方や解剖のコツ、標本の保管方法など、一連の流れが少しは身に付いたと思うので、来年はもう少しペースが上がると思う。

初めての屋久島は学生と一緒だった。海外には、採集で台湾、国際学会でコスタリカに行ったのは海外苦手は私としては上出来か。国内調査では、徳之島沖永良部島沖縄島伊是名島四国に訪れたが、これらの成果が論文に繋がらないは大きな反省。

あとは、日本土壌動物学会を無事に開催できて安心した。これは学生の頑張りが大きかった。

「来年の目標」

3月までに、サソリモドキ論文の投稿、ダンゴムシプロジェクトのwebシステムの構築。

6月までに、Brumoniscus11種問題論文の投稿。

その後、タテジマコシビロダンゴムシ種問題論文、Burmoniscus疑問種(1種)を投稿する。

国際学会と採集?で2度は海外に行く。

教育関係では、食う食われるの関係(ミジンコ?)と分解者(シロアリ?)を扱った小学〜大学生向けの教材を作る。

自分のこと以外では、ワンピースが実質2日分しか進んでいないのが気にかかる。

2013年12月30日月曜日

keel

Treefinderを使ってサソリモドキのML系統樹作成。これまで使用したことがなかったで、何だかんだで実行するのに2時間近くかかった。

無事に系統樹を描いてくれた。OTU100弱、600bp強、ブートストラップ100回で、4時間くらい?使い方と時間が分かったので、これからもう少し悩んでみるか。

9月に購入したサソリモドキの種名を確定させるため、文献と標本をにらめっこ。サソリモドキの研究をしているとは言え、この仲間は日本に2種しかおらず、その2種しか基本的には研究対象としていないので苦戦を強いられる。

手持ちの標本はどうやら亜成体のようで、種名の確定まではできなかったが、属は分かった。属の同定には、前体部の目の近くあるkeel(赤矢印)の有無が重要なのだそうだ。


そもそもkeelが分からないのだが、幾つか文献を比較しているうちに、この標本はkeelはあるのだろう、と思えてきた。


他には前方の目の間の構造物も重要だった。


種レベルの表徴は、やはり生殖器官の構造が使われている。日本産の種でも重要な種の表徴である後体部2、3節目の形態を観察してみると、似ている種が文献に見つかったのだが微妙に異なる気もする。


日本産の種では、亜成体のとき、これらの形質は中途半端なイメージだが、正にそんな感じ。もちろん、他にも沢山の形質を観察する必要がある。

他に、ちょっとワラジムシ類の形態の勉強をして終了。

2013年12月29日日曜日

再実験

コシビロのDNA抽出の続きと、全く増えてくれないサソリモドキの核DNAを濃度と温度を変えて再実験で終了。

さすがに大学に来る人は少なくなってきた。

2013年12月28日土曜日

生殖突起

今日まで集中講義があったので、時間割担当として、確認をする役目を担う。と言っても、ずっと研究室にいたけど。

研究室では、コシビロの修正と回答文書き。すぐに書き終わったと思ったが、せっかくなので生殖突起の知識を整理しておくかと思い、勉強してたら色々と問題点に気づいてしまった。恐らく、今日、送信しても正月休みが終わらないと対応してくれないだろうから、もう少し悩むか。

Contribution to the phylogenetic system of the Crinocheta (Crustacea, Isopoda). Part 1. (Olibrinidar to Scyphacidae s. str.)
Schmidt (2002) Zoosystematics and Evolution (=Mitt Mus Nat kd Berl Zool Reihe??), 78: 275–352.
のMale genital papilla(雄の生殖突起)の項の全訳をこちらに載せたので、興味のある人は見て下さい。


高次系統の名称が良く分からない人はこれを参考にして下さい。



最近、しばしば歯茎が痛むのと定期検診のため、昨日、歯医者へ行ったら、診察するとすぐに「歯が削れてますね。強く噛み過ぎて、歯茎が腫れてます」と。このような状態になると、疲れなどで体調が悪くなると歯茎が痛むのだとか。

マウスピースして寝てるんですよ」と聞いたら、「ここまで削れているということは、普段から強く噛んでる可能性がある」とのことで、良く噛む⇒噛む筋肉発達⇒良く噛む、のサイクルに入ってしまったのだろう、と。

「普通の人は、何もしていない時、上の歯と下の歯は少し隙間が空いているのですが、どうですか?」と聞かれ、昨日から意識しているけど、何かに集中すると歯を食いしばっていることが判明。意識して歯を開くようにすることにした。

2013年12月27日金曜日

シロアリの辞典

昨日の中間発表を聞いて、3月の生態学会に向けてもう少し頑張らないとマズいなと思い、急遽、コシビロのDNA抽出を開始。

サソリモドキについて、共同研究者からメールが、、、なぜ、こんなに仕事が早いのかと不思議に思う。

改めて年末にやっておくべき業務を書き出してみるが、どう考えても終わりそうにない、、、。

少し前に購入した本。


シロアリの事典

目次
1.シロアリと環境
2.シロアリと他の生物との関係ー寄生から共生までー
3.最新シロアリ生理学
4.カースト分化の生理機構
5.シロアリコロニーの遺伝構造と繁殖システム
6.シロアリの行動戦略
7.シロアリと防除対策
8.シロアリを利用する
9.シロアリと教育

1章は、熱帯を中心に、分布や生活史特性が簡潔に記載されており、熱帯におけるこれら動物の生態系機能としての重要性が理解できる。

2章は、木材を利用するために不可欠な腸内微生物から、かの有名なターマイトボール、さらには、共生線虫や巣内共生昆虫など、シロアリとともに生きる生物が網羅的に紹介されている.

3章は、古くて新しい?テーマの難分解物質セルロースとリグニンの分解酵素の話の他、哺乳類と共通のホルモン、ノルハルマンの話、そして、言われてみれば確かにと思った、水の少ない木材の中で生きるシロアリの水の使い方の話を扱っている.

4章と5章は、日本の誇る世界的な研究のオンパレード。例えば、シロアリには、いわゆる働きアリがいるのだが、その働きアリの中にも色々な分業があり、戦闘要員や育児に関わる個体などその役割は多様である。また、これらの役割によって形態も変わるのだが、生まれたときは皆同じで、成長とともに”何らかの要因”でその役割が決まる。現在、最新の分子生物学的手法を用いてこの”要因”の特定が進められており、次々に新しい知見が見つかっている.

6章は、同位体を使った大きなスケールの食性の話から、個体レベルの認識や反応に関する話などで、個人的には、シロアリの噛む力の計測方法のアイデアに感心した。

動物としてシロアリに興味がある人以外は、普通、7章に一番興味がいくのだろう。シロアリと聞けば大半の人が想像するであろう、家を食べるムシ=シロアリ、の被害からどのように守るのかという研究が紹介されている。4章や5章の研究成果を応用した防除法の開発も進められており、シロアリ研究の奥深さを痛感させられる。

8章と9章は、シロアリの研究以外の利用についてである。例えば、シロアリの材を分解する力を応用してエネルギーを作りだせるかも知れない。

で、この本を購入した最大の理由は9章で、教育への利用について書かれている。現役の教諭、もしくは、教諭経験のある方が執筆を担当しており、実践例が書かれているので、そのまま授業で使用することもできるだろう。腸内微生物の観察や道しるべフェロモンなど、私自身も実践している内容も多かったが、水素やメタンの実験などはやってみたいと思った。

文頭の推薦のことば、に紹介されているが、日本のシロアリ研究は、世界トップレベルである。その最新の研究成果が1冊で網羅できる、オススメの1冊。

2013年12月26日木曜日

ダンゴムシプロジェクト

コシビロ論文の審査結果に対応するためには、図を増やす必要があり、その解剖とお絵描きを始める、、、そして、終わった。

放置業務の一つに、新しい手法を用いたワラジムシ類の広域分布調査方法(ダンゴムシプロジェクト)の確立がある。iPhoneのアプリを使った方法で、九州大学博物館の先生との共同研究なのだが、半年ほど放置してしまった。

このまま年越しは、さすがにマズいと思い、卒業生に手伝ってもらって試行運転を始めることにした。説明用のサイトも作成したが、急いで作ったため、所々、日本語がおかしい。試行運転を手伝ってくれる方がいたら連絡頂けると助かります。

午後は、昨日に引き続き卒論の中間発表。これまた昨日に引き続き、皆、自分の研究内容を理解しているようで、ひとまず安心。

しかし、皆、イントロが分かり難かった。結論との整合性を取りながら書くと書きやすいのだが、まだ簡潔な結論を導けていないので、もう少し苦労が必要かな。ただ、例年に比べて、まずまず順調な気がする。

これで、しばらく学生の対応は無くなるので、明日からは研究に集中が出来そう。

2013年12月25日水曜日

バイオロギング

年末になり自由な時間が増えるはずだったのだが、仕事の依頼は減ったが、その代わりに放置業務が色々と見つかり、結局、その処理に追われ、普段よりもバタバタした日々を送っている。

会議×2に参加、紛失しそうな感じで放置されている論文の自炊、卒論の中間発表で終了。中間発表は学生の頭の中では整理されている感じで、少し安心した。

色々と放置されている机の上を整理していると発見された本。メモしていないようなのでメモ。


サボり上手な動物たち――海の中から新発見! (岩波科学ライブラリー)

今、注目を浴びている研究、バイオロギングの本。

バイオロギングとは何か?

一応、私も生物の研究をしているのだが、対象とする生物を理解するために人は、その生物を良く観察する。観察には、野外でひたすら待ったり、飼育したり、しばしば解剖することもある。

しかし、バイオロギングでは、動物にカメラやGPS、加速度計などを付けることで、動物の視野や動きを測定する。つまり、動物そのものの活動をデータとして計測する。

この本では、海鳥、イルカ、ペンギン、アザラシと海に住む動物が対象となっているのだが、海に住む動物は陸に住む動物以上に観察が難しいので、このような方法がとくに重要になったのだろう。

研究成果から、それぞれの動物の新しい一面が紹介されており、研究に興味がなくても動物が好きな人なら楽しめるのではないだろうか。

バイオロギングは動物がどのような行動しているのか調べることが当初の目的だったのだが、タイトルから分かるように、実は、動物が動いていない、ことが判明したことが重要な成果であり、このような発見は、仮説検証実験ばかりに目を向けていてはできない。調べる、ことの難しさと面白さを感じれる一冊。

目次。
1.実は見えない海の中
2.他者に依存する海鳥ー動物カメラで調べる
3.盗み聞きするイルカー音で調べる
4.らせん状に沈むアザラシー加速度で調べる
5.野生動物はサボりの達人だった!

類似本。


バイオロギング―最新科学で解明する動物生態学 (WAKUWAKUときめきサイエンスシリーズ)

こちらの方が、内容は詳しい。やはり対象は海の動物が多いが、ネコや人でもやってますよ、という記述もある。バイオロギングを研究している研究室の紹介や研究機器の開発の歴史も非常に興味深い。これらの機器、そして、そのデータを使いこなすには、工学や数学の知識も必要であり、ブレイクスルーを起こす人は、このように複数の分野に詳しい人なのだろう。

目次。
1.バイオロギング入門
2.ウミガメ
3.海の哺乳類
4.魚類
5.鳥類
6.バイオロギングでこんなことまで!

2013年12月24日火曜日

ミジンコ

時間割の話し合い、卒論の相談、で午前中が終了。

サソリモドキの実験を行うが、色々と失敗してしまう。焦って実験をしてもダメだなと思いつつ、何度も同じミスを繰り返す。

昨日、たまたま本屋で見つけた。


生き物びっくり実験! ミジンコが教えてくれること 生物と生態系のふしぎを実験から学ぼう!! (サイエンス・アイ新書)

教育実習の準備をしている学生にミジンコについて質問されたのだが、良い回答ができず、気になっていたミジンコ。小中学校の観察実験に登場したり、毒性実験や表現型遺伝基盤のモデルになっていたりと、かなり万能な動物であり、少し勉強した方が良いなと思っていた。

ミジンコを扱った本は結構あるのだが、この本の面白いのは、ミジンコの特性についてただ説明しているのではなく、その特性を理解するための実験方法が書かれている点。

で、その実験も専門家向けではなく、高価な機材無しでもできるように書かれている。

例えば、温度による影響を調べる。試験管にミジンコを入れて恒温器で温度条件を変えて比較するのだが、当たり前のように低温の方が成長率が悪い。

しかし、興味深いことに、恒温で飼育すると、(種によっては?)成熟個体の全長が小さくなるだとか。これは、性成熟が早まることが原因と考えられる。

で、面白いのが、体サイズが小さくなると口も小さくなるので、食べられる餌の種類が小さい植物プランクトンの制限されてしまう。また、魚は大きなミジンコを好むので、体サイズが小さくなった個体は食べられなくなる。というように、食物連鎖に変化が生じてしまう。

とくに、後者の影響は大きく、地球温暖化⇒ミジンコの縮小⇒魚が食えない⇒魚とミジンコの間に捕食者が入る、と予測され、そうすると、栄養段階が一段上がるたびに、エネルギーのロスが生じるので、結果的に、魚の数が減ると推測される。この元ネタかも。

実験は、
1.餌の量によって変わるミジンコの成長
2.ミジンコの成長におよぼす温度の影響
3.魚はミジンコ個体を選択して食べる
4.魚とミジンコのおもしろい関係
5.捕食者に食べられない工夫とは
6.ミジンコで生物群集を学ぶ
7.実際の池を使って実験をしてみる
8.湖沼のプランクトン群集の季節変化を調べる
などが用意されている。

しかし、この実験をどのレベルの学生ならできるだろうか。ミジンコの数や全長を小数点以下第2位まで正確には測定するとなると、残念ながら、本学の大人数の実験では難しい気もする、、、。

ただ、データを取っておいて、そのデータを使って、食うー食われるの関係や群集の釣り合いの考察をすることなら中学生でもできるかも。高校生の課題研究の参考になるハズ。色々と参考になる、おすすめの一冊。

目次
1.大型ミジンコの顔を知ろう
2.ミジンコを採集する
3.ミジンコの餌をつくる
4.ミジンコの体を観察する
5.ミジンコの成長を調べる
6.ミジンコ個体に及ぼす影響
7.動物プランクトン群集のなりたりを調べる

オルフェーブル、圧勝しての引退。こんな引退も良いもんだなと思った。

2013年12月21日土曜日

優先課題

サソリモドキのデータを共同研究者に送り、相談。

時間割について頭の整理をしたり、年末年始にやるべき優先課題を考える。

まずは、1)投稿中のコシビロの再投稿。あとは、2)サソリモドキの核DNAについて、増えていない領域の条件の模索。そして、3)Burmoniscus11種問題のお絵描き。模索は、模索して終わりそうだけど、お絵描きは終えてしまいたい。

あと、4)ヒノキ林サンプルの整理、というか、共同研究者への発送の準備もか。

ここまでできれば良いのだが、と願って終了。

2013年12月20日金曜日

マイクロサテライト

かなり放置していた頼まれ仕事を終えるぞ、と意気込む。シークエンス結果が返ってきて、それが気になるが、どうにか午後まで頑張って終了。

その後、シークエンス結果に目を通す。1サンプルを除いて綺麗に読めていた。

COIは早速、解析にかける。伊是名島のサンプルも予想通りのところに入ってくれて、ナカナカ興味深い結果になった。


で、問題の核DNA。綺麗には読めたのだが、、、種内の変異が認められず。マイクロサテライトじゃないとだめかな、、、。

2013年12月19日木曜日

恐竜

卒論のデータについて悩んだ後、ゼミで本読み。

恐竜の話。とても勉強になった。爬虫類が大きく二つに分かれ、一方が鳥、恐竜、現世爬虫類へ、もう一方が哺乳類へ進化した。

恐竜は、中生代に生息していた爬虫類全体を指すのかと思っていたが、厳密な定義の恐竜は鳥盤類と竜盤類と飛ばれるグループを指し、凶暴なイルカみたいのは含まれない。

また、恐竜が大繁栄したのは中生代のジュラ紀と白亜紀なのだが、その前の古生代の終わりから酸素濃度と気温が低下し、地球上の生物がほぼ絶滅するという超大絶滅時代をむかえる。

で、どうして、恐竜はこの大変な時代を乗り越えることができたのだろうか、、、。

どうも恐竜(一部?)は温血動物であったようで、気温の低下に耐えられたと考えられているようだ。また、面白かったのが、現世爬虫類は体の側面から足が出ており、歩行のためには体をクネクネ動かさないといけないので、(私にはメカニズムは不明だが)歩行の際に呼吸がしづらい(できない)のだとか。


それに対し、恐竜は、現世哺乳類と同様に体の下面に足が出ており、クネクネせずに歩けるので、歩行中も呼吸ができたと考えられている。この性質が低酸素下で生きる上で重要であったのだろう。

また、これも低酸素と関係があるのだが、恐竜の心臓は2心房2心室だったらしい。これは別に良いのだが、現世ワニも2心房2心室なのだとか。爬虫類は2心房1心室と習った記憶があるが、例外も多々あるのだろう。

ちなみに、哺乳類と鳥類の心臓は2心房2心室であるが、これは独立に進化した形質であり、この形質に基づき、鳥類と哺乳類が系統的に近いと勘違いしてはいけない。

午後は、1時間ほど会議に拘束された以外は、卒論の相談で終わった。

初めてのロジスティック回帰に色々と悩む。

2013年12月18日水曜日

フェリー

ヒノキ林のデータ整理をしながら、時間割について考える。

学生が大学に登校してくるにてつれて、色々と卒論の相談。そんな時期だな、と思い、色々と考えて一日が終わった。

例年のことながら、放置していたツケがまとめの段階で廻ってくる。

沖縄の思い出。伊是名島と運天港を繋ぐフェリー。


この穴から車が出入りするのだが、入口が1個しかない。

四国に行ったときのフェリーは、穴が2つあった。このようなフェリーの場合、直進で船内に入り、そのまま直進で出ることができる。しかし、1個しかない伊是名のフェリーは、バックで船内を運転しなければならず、ナカナカ恐かった。

2013年12月17日火曜日

ハマダンゴムシ

コシビロ論文が審査から戻ってきた。絵を加えればどうにかなりそうで一安心。年内に投稿したい。

昨日、設置して返ったPCR産物を電気泳動にかける。アニーリング温度を上げたおかげで、いくつかはシングルバンドになったが、まだ、複数のバンドが確認されるサンプルもある。ただ、そもそも変異が見られる領域なのか分からないので、シングルバンドが確認できたサンプルをCOIのサンプルと一緒にシークエンスへ。

GIS卒論の学生と色々と相談。その後、大学院生とも相談。ともに、新たな方向性が見えてきた気がする。

その後、学会関連業務に手を出していると、時間割問題が勃発し、悩んだところで終了。

沖縄の思い出。伊是名島で見つけたハマダンゴムシ。本州と同種なのかは不明。2、3個体しか見つけられなかったが、どれも極小個体だった。

2013年12月16日月曜日

辺戸岬

サソリモドキのDNAを抽出し、PCRを進める。まず、ほぼ成功するハズのCOIを片付ける、、、ハズが、あまりバンドが見えない。

薬品を入れ忘れたか?と思ったが、いくつかは微妙ながら増えている。もしかして、DNAの染色液が古いのが原因かも、と思い、再度PCRの準備。

本日2回目のPCRで増幅した核DNAの5領域と入れ替えて、COIの再PCR開始。早速、核DNAを電気泳動にかけるが、1領域を除いてほぼ壊滅状態。

この1領域も、もっとも調べたいサンプルが増えていなかったり、複数バンドが出たりとか、困った状況。

そうこうしているうちにCOIの再実験が終わったので、早速、電気泳動へ。今度は、全て綺麗なシングルバンドが確認できた。

唯一増えた核DNAの領域を、温度や濃度を替えて再実験を開始したところで終了。

他に、少しだけ卒論の相談、夏に行った中学生向け実験の反省会なども行った。

沖縄の思い出。沖縄島の最北端に位置する辺戸岬。これだけだ見ると、ちょっと可愛らしい銅像。でも、この銅像には悲しい過去がある。


天気が良いと辺戸岬の北側には与論島が見えるのだが、この銅像はその与論島との交流の記念碑である。

なぜ、隣りの島との記念碑を作ったのか?戦後、沖縄がアメリカ統治下におかれた際、辺戸岬と与論島の間には国境が存在しており、辺戸岬と与論島で狼煙を挙げて祖国への復帰を願った。そんな悲しい過去を乗り越えた記念碑である。

2013年12月15日日曜日

ツワブキ

沖縄調査の片付け、メールの整理で終了。

沖縄の思い出。ツワブキの蜜を吸うリュウキュウアサギマダラ。


ちょうど、ツワブキの花の時期で、林縁部に沢山咲いていた。チョウは沢山いる、という程ではなかったが、本種は普通に見られた。

伊是名島のツワブキは、本学(福岡)の個体に比べると茎が長い気がするけど、どうなのかな?

2013年12月14日土曜日

ヤンバル

昨日、無事に九州へ復活。

今回の調査、1日目はヤンバル北東部で6地点。

2日目に伊是名島に渡って3地点。うち、2地点でサソリモドキを採集。

3日目は、伊是名島で5地点調査して、午後に沖縄島に移動、その後、2地点でワラジムシ類を採集。3日目の伊是名島の調査地点ではサソリモドキは見つけられず。

4日目(最終日、昨日)は、結構強い雨が降ってしまい調査は断念。琉球大学によって、那覇空港へ。1時間ほど遅れて福岡空港に到着した。

ワラジムシ類は、3日目の1地点で面白いかも?と思えるぐらいで、基本的には不発だった。とは言え、最大の目的だった、伊是名島のサソリモドキが採集できたので、全体としては成功だろう。

ヤンバルで見られる光景1。今年は、ヤンバルクイナのロードキル(交通事故死)が多いらしい。


光景2。マングースのトラップ。トラップは何種類かあるのか、この2階建て風トラップは初めてみた。


以前、ipadにダウンロードして、そのまま放置されていた、シャッターアイランド、を飛行機を待ちながら観た。神経錯乱の話で、妄想シーンに少し飽きてくるが、落ちは分かりやすくてよいのでは。ナカナカ面白い。

島内は基本的に車の移動だったので、今回は遊び道具をほとんど持ち込まず、上記の忘れていた映画以外では、東野圭吾の新刊、疾風ロンド、のみ。そのうち映画になりそうな感じ。やはり、面白い。

ただ、一番盛り上がったのは、ワンピースのネタバレだったけど。

今日は、メールの返信とサソリモドキのDNA抽出を開始して終了。

2013年12月11日水曜日

沖縄2日目(伊是名島)

沖縄2日目。無事に伊是名島に移動。

結構な数の車が入る大きなフェリーなので揺れないだろう、と思い、船内でご飯食べてたら、危うく吐きそうに。

今回、最大の目的は、伊是名島のサソリモドキ。

恩師に詳しい場所を教えて頂く機会がなく、電話で聞いた3つのキーワードで場所を特定することになった。

いきなり合致する場所を発見。しかし、2時間ほど探すが発見できず。

かなり焦って、他の場所へ。2/3が合致する場所で探していると、極小個体を発見。

さらに、場所を少し移動して、またまた極小個体を発見。

気持ちに余裕ができたのでワラジムシ類の採集も試みるが 、あまり個体数がいない。

サソリモドキ×2地点、ワラジムシ類×2地点、で採集して終了。

2013年12月10日火曜日

沖縄1日目

沖縄1日目。

結構寒いな、と思っていたら、予想以上に天候が悪かったようで、フェリーが欠航になった。

ホテルの手配をしてから、ヤンバルの北東部6地点で調査。

林内はほとんど採取できなかった。

2013年12月9日月曜日

ギリギリ

飛行機が遅れて、レンタカー屋の閉店時間ギリギリに到着。

やはり沖縄は暖かい。明日はどうにか晴れてくれるようだ。今回の調査、最大の目的地へ移動する。

そして、メールを確認すると、早速、時間割設定に問題が浮上したことが判明。パソコンを持って来ていないので、来週まで放置。

2013年12月8日日曜日

理科課題研究

来週中に提出期限がくる書類書きと時間割配置を片付ける。

どうにか、明日、見直して提出できる状態にまでできた。

荷物は無事に沖縄に届いたようなので、あとは体が行くだけ。月火は雨か。

高校生の研究発表会は、皆よく勉強しているな、というのが感想。新しい指導要領になって、自分たちで課題を決めて研究を進める課題研究(理科課題研究)が正式な科目になり、その発表会だったのだが、研究に先立ち要旨を英語で発表するなど、指導した先生もスゴいなと思った。

指導要領の解説書をみると、

「理科課題研究」は,生徒自らが科学に関する課題を設定し,探究活動などで用いた探究の方法を活用して個人又はグループで研究を行わせ,科学的に探究する能力と態度を育てるとともに,創造的な思考力を養うことを意図した科目である。

とある。自由度が高いだけに、先生の能力が如実に反映されそう。

2013年12月6日金曜日

微生物

来週、会議で色々と決めなくてはならないことが判明。しかし、私は沖縄に行ってしまうので、お詫びとお願いのメールをしておく。

那覇空港に到着後、すぐにレンタカー屋に移動しないと借りれない可能性があるので、少しでも時間を短縮するため、荷物は全て郵送し、当日は機内持ち込みのみにする作戦にした。

といっても、調査道具はコレだけ。


ハブがいる島は長靴が必要なのだが、これが少しかさばるのが厄介。しかし、このようにテープで丸めてしまえば、、、あまり変わらないか。


荷物を発送して、事務の方と色々とやり取りをしてたら授業の時間に。

先週、培養した微生物の観察。


胞子。


明日は、高校生の研究発表会に参加。

2013年12月5日木曜日

交尾器

日本産ワラジムシ類のタイプ標本が保管されている某国の博物館から、「temporarily closedなのでしばらく対応できない」と返事がきた。temporarilyってどれくらいなのだろうか。

急遽、ヒノキ林調査のデータ整理して、ゼミで本読み。

魚は、その祖先は海で出現したのだが、その後、淡水に分布域を広げたときに(現在よく見る)硬骨魚類が進化したと考えられているのだとか。で、陸域にある淡水は干上がることがあるので、肺呼吸が進化し、その後、硬骨魚類が海に進出した際に、その肺が浮き袋になったのだろう、と考えられているみたい。

新しい卒論の学生と一緒に、業者の人に機器の使い方を教えてもらう。基本的なことは理解できたので、あとはヤルだけかな。ナカナカ面白そうだけど、どうなることか。

こちらは切羽詰まりつつある卒論の学生。クワガタの交尾器を取り出していた。私はやり方が分からないので、写真撮影しておく。

交尾器は、お尻にあるのだとか。


で、まず、ピンセットでこんな物体を引き抜く。これは交尾器、ではなくて、この袋状構造の中に交尾器が入っている。


袋をピンセットで外すと、交尾器が登場(右上)。


会議で19時過ぎまで拘束された後、明日の授業の準備をして終了。

2013年12月4日水曜日

重複

時間割について試行錯誤して終わった。色々な授業が込み合っており、重複しないようにする確認作業に苦戦。


結局、全ては確認できず。他の先生に相談メールを送信。

卒業論文についての相談が少しずつ増えてきた一方で、新しい卒論も指導。こちらはしばらく、暗闇でのダンゴムシ撮影に苦戦しそう、、、。