2013年12月24日火曜日

ミジンコ

時間割の話し合い、卒論の相談、で午前中が終了。

サソリモドキの実験を行うが、色々と失敗してしまう。焦って実験をしてもダメだなと思いつつ、何度も同じミスを繰り返す。

昨日、たまたま本屋で見つけた。


生き物びっくり実験! ミジンコが教えてくれること 生物と生態系のふしぎを実験から学ぼう!! (サイエンス・アイ新書)

教育実習の準備をしている学生にミジンコについて質問されたのだが、良い回答ができず、気になっていたミジンコ。小中学校の観察実験に登場したり、毒性実験や表現型遺伝基盤のモデルになっていたりと、かなり万能な動物であり、少し勉強した方が良いなと思っていた。

ミジンコを扱った本は結構あるのだが、この本の面白いのは、ミジンコの特性についてただ説明しているのではなく、その特性を理解するための実験方法が書かれている点。

で、その実験も専門家向けではなく、高価な機材無しでもできるように書かれている。

例えば、温度による影響を調べる。試験管にミジンコを入れて恒温器で温度条件を変えて比較するのだが、当たり前のように低温の方が成長率が悪い。

しかし、興味深いことに、恒温で飼育すると、(種によっては?)成熟個体の全長が小さくなるだとか。これは、性成熟が早まることが原因と考えられる。

で、面白いのが、体サイズが小さくなると口も小さくなるので、食べられる餌の種類が小さい植物プランクトンの制限されてしまう。また、魚は大きなミジンコを好むので、体サイズが小さくなった個体は食べられなくなる。というように、食物連鎖に変化が生じてしまう。

とくに、後者の影響は大きく、地球温暖化⇒ミジンコの縮小⇒魚が食えない⇒魚とミジンコの間に捕食者が入る、と予測され、そうすると、栄養段階が一段上がるたびに、エネルギーのロスが生じるので、結果的に、魚の数が減ると推測される。この元ネタかも。

実験は、
1.餌の量によって変わるミジンコの成長
2.ミジンコの成長におよぼす温度の影響
3.魚はミジンコ個体を選択して食べる
4.魚とミジンコのおもしろい関係
5.捕食者に食べられない工夫とは
6.ミジンコで生物群集を学ぶ
7.実際の池を使って実験をしてみる
8.湖沼のプランクトン群集の季節変化を調べる
などが用意されている。

しかし、この実験をどのレベルの学生ならできるだろうか。ミジンコの数や全長を小数点以下第2位まで正確には測定するとなると、残念ながら、本学の大人数の実験では難しい気もする、、、。

ただ、データを取っておいて、そのデータを使って、食うー食われるの関係や群集の釣り合いの考察をすることなら中学生でもできるかも。高校生の課題研究の参考になるハズ。色々と参考になる、おすすめの一冊。

目次
1.大型ミジンコの顔を知ろう
2.ミジンコを採集する
3.ミジンコの餌をつくる
4.ミジンコの体を観察する
5.ミジンコの成長を調べる
6.ミジンコ個体に及ぼす影響
7.動物プランクトン群集のなりたりを調べる

オルフェーブル、圧勝しての引退。こんな引退も良いもんだなと思った。

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