2011年9月30日金曜日

放置か

カエル論文を無事に提出。Burmoniscus問題第2段を進める。お絵描きも始めたが、イマイチな感じ。



科研書類、授業の準備、一般向けセミナーの準備が手つかず。さすがに焦ってきた、明日からは、しばらくBurmoniscus問題は放置か。

良い知らせもあった。

2011年9月29日木曜日

場合ではない

どうにか、Cubaris論文再々投稿、Burmoniscus論文共著者へバトンタッチ、という状況に。カエル論文の締切が明日だけど、来週から授業が始まるというのに、つまらないことに時間を割いている場合ではない、と開き直って、Burmoniscus問題第2段に手を出す。ホロタイプを簡単に検鏡。

大体、予想通りだけど、北大東島から予想外の種が。記載論文を漁ったところ、種名が判明。簡単に済むかと思ったけど、そこそこ大きな論文にしないとダメか。今年中の投稿を目指してみる。



結構、お絵描きをしないとダメそうだ。

2011年9月28日水曜日

という感じで

Cubaris論文修正。佳境。

現在、生物の学名は、リンネが考えた二命名法というのを採用している。リンネさんが活躍していたのは、1700年代なので、この方法は、それ以降のみが対象となる。逆に言えば、学名を調べるには、1700年代の論文まで遡って調べなければならない。私の扱っているCubarisの1種は、1833年に初めて報告されたので、それ以降ですむのだが、、、

シュツットガルトで1908年に発表された論文。


パリで1840年に発表された論文。


フィラデルフィアで1856年に発表された論文。


ワシントンで1905年に発表された論文。


という感じで研究が進む。

2011年9月27日火曜日

到着

今日は、頑張った気がする。

Burmoniscus論文はもう一度読み直して共著者へ、カエル論文はもう一度読み直して提出へ、Curbaris論文はもう一度読み直して再々投稿へ、という状況まで、どうにかたどり着いた。頭が混乱。


しかし、10月から講義が始まるが、全く手つかず。科研も手つかず。

2011年9月26日月曜日

不味い

カエル論文に没頭。さすがに飽きてしまったので、先日、メーリグリストで流れてきた論文に惹かれてみたり。

Tasty but protected — first evidence of chemical defense in oribatid mites
Heethoff et al. (2011) Journal of Chemical Ecolofy, 37: 1037-1043

ちゃんとは読んでないけど、動画がとても面白かった。

私の研究対象の一つであるササラダニ。英語でarmored mite(鎧を着たダニ)、なんて呼ばれたりするように、屈強な体を持っている。このおかげで捕食されにくいと考えられていれる。

一方で、この鎧を来て着ていない種類もまた存在する。このような種類はバクバクと食べられてしまうのだろうか。筆者達は、この鎧を着ていないダニの一種が、体内に化学分泌液を保持していることを見つけた。で、これが何か防衛に関わっているのでは?と。

実験は単純で、とても美しい。まず、このダニをヘキサンに浸けることで、ダニを殺さずに体内の化学物質を除去してしまう。これで、化学物質を持たないダニと普通の化学物質を持つダニが準備できた。そして、これらを捕食者に出会わせると、、、というもの。

捕食者としては、Stemus属のハネカクシを使用している。この属は日本に分布しているみたい。

実験模様が動画で公開されているけど、面白い。

0:00-0:43 普通の状態(化学物質があるダニ)の実験
0:44-1:15 化学物質を除去したダニの実験
1:15- トビムシ(化学物質をもたない)を対象とした対象対照実験
という構成になっている。

1mm以下の動物の世界でもこんなにシビアなのか、、、と考えさせられる。一度は観る価値あり。とくに、化学物質に触れてしまった後、「う〜まずい」って感じに口を掃除するとこはカワイイ(0:34から)。


ササラダニの行動研究はまだまだ色々とやれそう。

一応、怪しげな日本語訳を。間違いがあった教えて頂けると助かります。

0:00-:Stenis Spp.-Archegozetes longisetosu (filled oil glands):Stenis属のハネカクシ複数種とArchegozetes longisetosusというササラダニ(化学物質がある)が登場します!
0:03-:Mites:ダニ(ここではササラダニのこと)
0:04-:Attack using mandibles, followed by immediate release and escape:(ハネカクシが)大顎による攻撃を仕掛けるが,すぐに(ダニを)捨て逃げ出す
0:06-:Attack using labium, release of pray:下唇による攻撃を仕掛けるが、ダニを捨ててしまう
0:11-:Mite caught at prosoma:ダニの前体部をかじる
0:16-:and released after touching glandular region:しかし、(化学物質の)分泌腺に触れたら(ダニを)捨ててしまう
0:18-:Hysterosoma remains intact:(分泌腺のある)胴体部は無傷のまま残される
0:21-:Immediate release of the mite after contact with glandular region:分泌腺に触れた場合は、すぐにダニを捨てる
0:28-:Temporary disorientation and cleaning of mouthparts on plaster of Paris:一時的に発狂状態になり、その後、培地に口をこすって掃除を始める
0:34-:Intense cleaning of mouthparts after contact with glandular region:分泌腺に触れた部分を念入りに掃除する

0:43-:Stenis Spp.-Archegozetes longisetosu (enptied oil glands):Stenis属のハネカクシ複数種とArchegozetes longisetosusというササラダニ(化学物質がない)が登場します!
0:47-:Attack with mandibles, followed by motionless feeding:(ハネカクシが)大顎で(ダニ)攻撃した後、そのまま食べ始める
0:54-:Hysterosoma not avoided:胴体部も食べられる
0:59:Cuticular remnants:表皮だけが残った
1:02-:Attack with labium, followed by feeding:下唇による攻撃の後、そのまま食べ始める
1:08:No change in behavior when feeding on hysterosoma:胴体部を食べてもとくに変化はない

1:15:Feeding on Collembola:トビムシを食べる!
1:20:Attack with labium, followed by motionless feeding:下唇による攻撃の後、そのまま食べ始める

2011年9月25日日曜日

戻りたい

昼間は結構暑い。

堕落してしまった。のんびりと午後、大学に。カエル論文をちょっとだけ進める。

教育学のアンケートの取り方をちゃんと勉強していていないので問題があるかも、、、と思いつつ、結果はナカナカ興味深い。

今回の論文は、実際のカエルの解剖をした学生とカエルの解剖を撮影した動画を鑑賞した学生において、解剖に対する考えに違いが生じるのか?というもの。

まず、学生自身が「解剖をしたいか?」という質問に対する答え。実習前のアンケートでは、「したくない(いいえ)」と答えた学生の方が多かった。しかし、実際にカエルの解剖を経験した後では、2倍以上の学生が「解剖を行いたい」と答えたのに対し、動画を鑑賞した学生では「解剖をしたくない」と答えた学生の方が多かった。データ数が少ないが、安直な視聴覚教材への代替は問題があるかも知れない。また、興味深いことに、カエルの解剖に対する抵抗感を感じる学生の数は、実習後、増加していた。つまり、「嫌だな」とは感じつつも、「やったほうが良い」と考える学生が増えたということだ。


ついで、「教師になったときに、解剖の実習を行う必要があるか?」という質問に対する答え。将来、先生を目指す大学2年生なので、生徒のために色々な授業をしたいと理想を持っているのだろう、事前アンケートでは、「はい」と答えた学生の方が多かった。上記と逆転、つまり、自分でやるのは「嫌」だけど、「授業ではやりたい」というギャップが生じている。そのうち痛感するであろう「身に付いていないことは、他人には教えられない」という当たり前のことにまだ気づいていない。

そして、実際の解剖した学生と視聴覚教材を経験した学生の比較では、統計的な差はなかったが、実際の解剖を経験した学生の方が、解剖授業の必要性を強く感じる傾向にあった。この傾向は上記の結果とほぼ同じである。


つまり、「大学で動物の解剖を経験する」⇒「解剖に対する意識が変わる」⇒「解剖を授業に積極的になる」ということが示唆された(言い過ぎだけど)。もう一つ重要なことは、解剖に対する抵抗感が増加していること。解剖を経験して、殺すことが好きになったわけではない。

、、、早くBurmoniscus論文に戻りたい。

2011年9月24日土曜日

カエル

Burmoniscus論文は放置して、いい加減、カエル論文に集中する。

専門分野を英語で書くのと、専門でない分野を日本語で書くのは同じようなスピードである、ということが判明。文献の読み込みが足りないので、言葉が全く出てこない。しかし、読む気力がない、、、。

卒業論文を書く学生の気持ちが何となく分かった。

走り書き状態で半分ぐらい書き終わったか、、、。ワードがしょっちゅうフリーズするので、最近は、文章書きにはテキストエディットを使うようになった。チャカチャカ動いて気持ちいい。

なぜか画像が貼れず。

2011年9月23日金曜日

どうにか

久しぶりに晴天。

どうにかBurmoniscus論文を書き終える。まだ、かなりの修正が必要な感じ。

図は全部で13枚。


SEM写真があったり、


多変量解析あったり、と。


後期が始まる前に投稿してしまいたいが。

明日は、大学院入試の手伝いということで、朝から拘束される。土日で解剖論文第1稿を書き終えれないとマズい。

2011年9月22日木曜日

むし学

私の恩師の師匠にあたる青木淳一先生の新刊本。土壌動物、とくにササラダニの分類では、世界的に有名。


むし学

元々、昆虫少年でなかった私は大学の時、青木先生の講義を聞いて土壌動物に興味を持った。幸運だったのが、青木先生は英語の論文は当然の多いのだが(300編以上?)、日本語で書かれた本も多く、それを読んでどんどんこの世界にハマっていった。

この本の対象は、高校生から大学生低学年、また、退職後の方々だそうだ。ちょうど当時の私みたいな人達か。

個人的には、専門的な内容を期待したので、ちょっと残念な部分もあったが、「むし」を研究することの魅力が存分に書かれていると思う。

ちなみに、むし学の「むし」は、昆虫ではない。これはこの本で強調されている。昆虫を扱う学問としてEntomologyがあり、日本では「昆虫学」と訳されるが、本来は、クモ、ダニ、ムカデなども含む学問だとか。で、「むし学」と訳すのが適切だ、と。ちなみに、昆虫は、Insectなので、昆虫学ならInsectologyになる、とか。

研究する上での実際のテクニックから心構え、さらには、偉人列伝から自分の海外調査についてまで、広く書かれている。気楽な気持ちで読んだ方が良い。

とは言え、おぉっ、と思う文章が随所に。いくつかを簡略して。

昆虫の英語はinsectであるが、もっと広く虫を指す英語としてbugsがある。バグズライフか。

家の中の虫を駆除することの無謀さを表して、「この地球上で1種の生物もいない場所と多くの生物が住む場所はあるが、1種だけが生息する場所はない」、と。なかなか名言では。

大学で好きなことよりも、就職のことを考えて研究テーマを考える学生をやや皮肉る文章中に、「わが国では苦しんでやったことは褒められるが、楽しんでやったことはあまり評価してくれない。」、と。楽しんでやった方が熱中できるのに、と。

漢字の本当の意味。蟲は現在の虫とほぼ同じ意味で、虫はマムシを意味する漢字だったそうだ。日本ハチュウルイ学会は、あえて、爬蟲類を使っているけど、爬虫類の方が正しい、とか。

2011年9月21日水曜日

熱帯でほ乳類

Burmoniscus論文にはまる。半日悩んでしまった。悩みずぎたので、途中、紀要用解剖原稿に手を出してみたり。共同研究者からのメールで、悩みが解消。

昨日、ダンゴムシの性の論文を読んだので、何となく、これからの進化生態学、をパラパラ読み返してたら、75ページの図5.8のオカダンゴムシの雌雄が逆では?と。出版社に連絡したら、やはり間違いだそうです。(白黒写真だけど)左の模様のある方がメスで、右の黒い方がオス。先日の例もあったので、あえて逆の写真を載せてるのかと思ったけど。


これからの進化生態学 —生態学と進化学の融合—

面白い、フィールドの生物学シリーズ。熱帯でほ乳類の研究をされている松林さん著。東工大の出身で、現在は、マレーシアで大学教員をされているらしい。スゴい。


熱帯アジア動物記—フィールド野生動物学入門 (フィールドの生物学)

著者は大学院時代にほ乳類の研究を始めたのだが、当時、研究室内には、ほ乳類の研究をしている人がおらず、自ら現地に入り交渉を続けたそうだ。最初、マメジカという小さなシカの研究をするだが、ナカナカ捕まえることができない、、、実は、手伝ってくれた現地スタッフが、密猟者で、先回りして捕獲していたそうだ。他にも、熱帯の森林内での24時間追跡調査とか、苦労話の連続で、それでも研究を続ける情熱に感服するばかり。

勉強になったのが、塩場。そもそも、しおば、という言葉すら聞いたことがなかった。湧水や土壌中にミネラル類を含んだ環境の総称で、動物がミネラルのバランスを整えるために利用することがあるのだとか。もちろん、動物の中にはヒトも含まれているわけだが、これまで、どのような動物が塩場を利用しているのかは良く分かっていなかった。そこで、著者が自動撮影カメラを用いた調査を進め、多様な動物が利用していることを解明している。

この結果をもとに、保護区を設置する際には、塩場の位置も考慮されるようになってきたそうだ。

このシリーズの特徴でもあるフィールド研究の苦労話、データがなかなか増えない、肉体的にしんどいetc、熱帯のほ乳類研究は最たるものだと思った。

これを読むと、自分が苦労している、と思うのが恥ずかしくなり、真面目に研究ができるようになる一冊。

2011年9月20日火曜日

性決定

Cubaris論文は再投稿。あとは地道にBurmoniscus論文を進めるが、ナカナカ。

他の論文を探していて偶然見つけた論文。とても勉強になった。ただ、古い論文なので、すでに覆された内容もあるかも。この辺りはチャンと勉強したいのだが、、、。

節足動物(ダンゴムシ)の性決定
片倉康寿(1982)遺伝, 36, 41-45

オカダンゴムシを題材に、性決定メカニズムが分かりやすくまとめられている。

1.3齢になるまでは、内部生殖器官においても雌雄の差はなく、3齢で内部生殖器官原基にわずかに性差が生じ、5齢で2次性徴(腹肢内肢の延長)が生じる。

2.精巣の先端に造雄腺があり、これをメスに移植すると外見はオスになる。成熟メスでは、内部生殖器の雄性化は起こらないが、若いメスに移植すると機能的なオスになる。

3.卵巣をオスに移植した場合、卵巣は雄性化(無くなる?)し、性特徴は変化しない。

4.上記の事実から、ダンゴムシの若い個体は、雌雄のどちらにでもなれる原基が備わっている(性的両能性)。そして、造雄腺が発達し、ホルモンが分泌されるとオスに、分泌されないとメスになると考えられる。

5.性染色体は、雌へテロで、ZW型がメス、ZZ型がオス。

6.雌雄どちらにでもなれる潜在能力があるので、性特徴原基形成遺伝子は、性染色体の相同部分か常染色体上にあり、造雄腺原基の発達を支配する遺伝子が、性染色体の非相同部分にある、と考えられる。

7.メスばかり産むメスと、オスばかり産むメスがおり、後者は少数である。

8.トビムシやダンゴムシでは、一方の性の個体に他方の性特徴が発達する個体が見つかっている。これを間性という。トビムシでは、間性雄の造雄腺を”オス”に移植したらメスの性特徴が生じた。ダンゴムシでは、メスばかり産むメスの一部の器官(体液や筋肉)を正常”オス”に移植したらメスの性特徴が発達する。

9.8の原因としては、微生物の寄生の可能性がある。

面白かった。7ー9はボルバキアを示唆させている(30年前の論文)。先日のオカダンゴムシも間性だったのか?もしかして、本学内のオカダンゴムシは、ボルバキアに感染しているか?、、、調べてみるか。

性ホルモンによる性決定は昆虫には無いので、ココはワラジムシ類を扱う利点となるところ。色々とアイデアが浮かぶ。

2011年9月19日月曜日

本場

本学の先生方とBBQ。今回は、アメリカ出身の英語の先生が、手作りスペアリブを作ってくれました。タレを作るコツは、甘いと辛いを合わせることらしい。甘いには、コーラが使われているとか。


本場ならではの迫力。とても美味しい。


連休は、完全怠業モードに入ってしまった。インセプションジャッキー・チェンのベストキッドを観た。どちらも面白かった。

インセプションは難解という評判だったけど、そのつもりで観たらあまり悩まずに観られた。クリストファー・ノーランは、メメントの監督だし、時間が行ったり来たりするのが好きなのか。他にダークナイトとメメントしか観てないけど、この監督は外れがない。

ベストキッドも良かった。昔のは、うっすらとしか記憶がないが、普段の動きの中からカンフーを学ぶというメインは完全に踏襲されている。ジャッキーが車修理している理由が明かされてビビったが、とても効果的だった。主役は、ウィル・スミスの子らしいが、とても良い感じだった、、、でも、彼を主人公するためなんだろうけど、アメリカから自動車工場で働くために中国に引っ越すという理由が、苦しいか。

さすがに今日は真面目に、と思ったが、SEMの撮り直しで終わった。

2011年9月16日金曜日

久しぶりにSEM。Burmoniscusの顔面を撮ってみる。顔にある溝(隆起?)が属の表徴となっている。

2011年9月15日木曜日

復活

Burmoniscus論文に没頭。少しは進んだか。

デジカメが修理から戻ってきた。無料だった。


この写真を撮影しているのは、このデジカメ。コッチは研究用で、大学の備品。防水加工なので、野外で手袋したまま使っても水洗いできるので助かる。傷だらけ。

2011年9月14日水曜日

カラフル

ピットフォールのソーティングが終了。次は、来年の2月ごろだけど、その前に毎木調査が入る予定。

あとは、共著者から帰ってきたBurmoniscus問題第1段の論文修正。いつものごとく、英語が書けず苦戦。とりあえず、方向性は決まったので、あとは地道に書けば。

昨日、学生が見つけたオカダンゴムシ。ナカナカ派手な模様。オカダンゴムシは普通、♀が♂よりも派手な、ちょっと変わった動物。ということで、オカダンゴムシを良く知っている人は、この個体は♀か、と思うかも知れないが、実はこれ♂。


そもそも、体表面の模様に性的二型のある種は、ワラジムシ類では珍しい。興味あるところ。ボチボチ科研ネタも考えないといけないし、今年はこの辺りか、、、。

2011年9月13日火曜日

言わないで

大学院修士課程時代の恩師と卒業して以来の会話、、、8年ちょっとぶり。色々とすれ違いがあったようで。

ピットフォールのソーティングを2地点分終え、残すは1地点のみ。

今月は、論文化推進月ということで、Cubaris論文は再投稿に向けて英文校閲、Burmoniscus問題第1段は共著者から返信が来たので返答、そして、Burmoniscus問題第2段の図を作り始める。

第2段問題は、12種の学名が実は、、、というもの。ホロタイプはすでに借りており、DNAの方も明瞭な結果。第1段問題よりは納得しやすいと思う。

認識不可能だと思うけど、左がタイプローカリティー(新種が見つかった場所)で、右がDNA解析に使った標本の採集地点。ほぼ網羅しているから、あまり文句言わないで、と言い訳するための図。


本学の紀要に投稿することになった、カエル解剖論文。とっても面倒になってきた。しかし、大量にカエルを殺してしまった以上、文章にして残さないわけにはいかない、、、今月末が締切。

2011年9月12日月曜日

儀式

Cubariの写真の撮り直しを終え、どうにか英文校閲へ。今週中に再投稿できるか。


昨日は、完全怠業してしまった。

録画しておいたラクビーW杯、日本vsフランスをのんきに観てみたり。ボロボロに負けるかと思ったけど、なかなか良い勝負だった。解説者が言っていたけど、「強豪国との差は残り20分に出る」らしく、最後は、まさに力尽きた感じ。次の相手は、現在、世界最強のオールブラックス。オールブラックスと言えば、戦いの儀式「ハカ」。幾つかバージョンがあるらしいけど、やっぱり「頑張って、頑張って」に聞こえるのが、一番カッコいい

ついでに、英国王のスピーチ、を観た。期待外れだった。個人的に、王室とか皇室ネタがちょっと・・・なので、と言うのもあるかも知れないけど。

実話とのこと。最近、結婚した英国のウィリアム王子のお父さんがチャールズ皇太子(母はダイアナ妃)で、そのお母さんが現英国女王のエリザベス2世。そして、女王のお父さんが、この映画の主役、ジョージ6世。その妻は、エリザベス元王太后で2002年に亡くなったのだが、生存中はこのネタを使ってはいけないと決められていたとか。

ということで、海外、とくに、英国に関係する国の人は世界観に入りやすいんだと思う。私は全く入り込めず、、、。

ジョージ6世は吃音症で、人前で上手く話すことができない。しかし、王室という人前で話すことが、ある意味仕事の家柄に生まれてしまうという状況。不幸中の幸いなのが、ジョージ6世は、父ジョージ5世の2男。当然、王位継承順は長男のエドワード8世が優先となる。

しかし、歴史というは不思議なもので、このエドワード8世が、離婚歴のある女性に恋してしまい、当時の法律?では、離婚歴のある女性と王は結婚できないらしく(宗教上の理由?)、王位か結婚か、ということで、結婚を選んでしまい、、、王位はジョージ6世へ。

時代は1939年、ナチスドイツがポーランド侵攻を始める。それに対し、イギリスが宣戦布告を行うだが、それに際し、ジョージ6世は、国民に対してスピーチを行うことに、、、。という内容。

吃音症の原因は幼少時のしつけの厳しさにあり、そのトラウマを無くしていく、というのがメインなのだが、これといって盛り上がらず。演説でマインドコントロールしたというヒトラーとの比較もちょっと出てくる程度。

そして、致命的な問題は、私のせいだけど、そもそも英語が聞き取れないので、吃音症なのか、そいう発音の仕方があるのか、良く分からなかった、、、。

2011年9月10日土曜日

カッコいい

免許状更新講習サポートということで、研究室待機。一時間程抜けて、裏山に調査地Joyamaのピットフォール回収に行ってみるが、ちょうどその時、講習会場の変更の電話があったらしい、、、。

2地点分ソーティングを進める。その後、Cubaris論文の修正にともない写真撮影を行う。分類の雑誌に投稿しているのだが、写真に使った標本をきちんと示すべき(どこどこ博物館にある、とか)との指摘を受けた。写真を撮影した標本の識別番号を記しておかなかったので、どの標本を撮影したのか不明、という状況。ということで、再度、撮影することに。

調査地Sasaguriで見つけた、ヒゲナガオトシブミ(?)。カッコいい。大学院のとき、後輩がオトシブミの生態研究をしていたけど、形もナカナカ魅力的。図鑑によるとこの種、雌の首は短いのだとか。首が長いのは性選択か?


昨夜、寝ようとしたら首の回りがチクチク。アリの集団に襲われたと思い、パチンと。すると、予想外のパワーで動き回る感触。ビックリして、振り払い、電気を付けたら、、、またまた、オオムカデでした。


寝ているうちに口に入ることはないのかな。

2011年9月9日金曜日

ミヤマ?

書類に追われた一日。

卒論手伝いで裏山登り。2日前には(多分)なかったキノコを発見。真っ白で異様な雰囲気をかもし出してた。目当ての動物は見つけることはできなかったけど、少しは前進したと思う。あと1年半、気長に頑張ってもらう。


書類書きにハマりそうだったので、調査地Umiのピットフォール回収をお願いしてしまった。他にも沢山の業務を抱えている方々だったので、申し訳ない気持ちに、、、。ということで、3地点分のソーティングを頑張ってみた。昨日、ピットフォールで初めて、オオゴキを採集したが、今日は、またまた初めてクワガタを採集。


脚に黄褐色の模様があるので、ミヤマクワガタの雌だろう。


明日は、免許状更新講習サポート。先日のサポートで、朝の集まりに行くのを忘れたので?「明日、忘れてませんか?」と連絡が、、、。途中、抜け出して、裏山にピットフォール回収に行かなければ。

2011年9月8日木曜日

篠栗回収

調査地Sasaguriのピットフォールを回収。大学に戻って、3地点ほどソーティングを終える。オオゴキブリがヒノキ林で採集された。


図鑑によると、有翅タイプと無翅タイプがあるそうで、その図鑑と比較すること、この個体はちょうど中間ぐらい。普段は古死材の中で生活し、ちゃんと子育てをする心優しいゴキブリ。ピットフォールで採集されたということは、新しい材を探している最中だったのかな。半?有翅タイプだし。

明日は、調査地Umiのピットフォールを回収すべき日なんだけど、明日締切重要書類×2が完全手つかず状態+卒業研究の手伝いで裏山登山、なので、共同研究者に任せることに。

2011年9月7日水曜日

城山設置

学生3人と一緒に裏山に登頂。調査地Joyamaのピットフォールトラップを設置。


新しい卒業研究、始動。どうなることか。


3日連続でピットフォールを設置したので、明日から3日連続で回収することに、、、。今日、設置したピットフォールは土曜日に回収だけど、ヨクヨク考えたら、土曜日は、免許状更新講習サポートだった。昼食時間だったら外出しても大丈夫だろうか、、、。

終わったハズの学会のニューズレターに大きな修正が見つかったり、修正していたら次々と問題が見つかるCubaris論文。ここ数日、何も進んでいない。

2011年9月6日火曜日

進化の誤解

今日も天気が良い割に、あまり暑くなく、作業が効率良く進んだ。調査地Umiのピットフォールの設置終了。林業について、色々と相談中。



ナカナカ興味深い論文を発見。

高校生物IIの授業が進化の理解に及ぼす影響ー現行の学習指導要領に基づく進化教育の課題を探るー
山野井貴浩・佐倉 統・鈴木一臣・武村政春(2011)生物教育, 52, 28-37

高校での進化の授業が、進化の理解にどれほど影響しているのかをアンケートで調べたもの。

高校理科の新学習指導要領では、「進化」が重要視されている。その真の理由は分からないが、多分、「きちんと」した生物多様性の保全の理解が、一般人としても不可欠な時代となり、それを「きちんと」理解するためには、進化の正確な理解が不可欠であるということに文部省が気づいた、と私は考えている。

しかし、「進化」は厄介なほどに誤解が多い。この誤解のことを、専門的には、ミス・コンセプションと言うらしいが、これがナカナカ修復できないという研究報告がこれまでにも沢山あるようで、改善のための教材研究も海外では盛んに行われているみたい。筆頭著者の山野井さんは、高校の先生なんだけど、このような教材の普及(Origami birdとか)に力を入れているすごい人。

進化が、物理や化学、さらには、生物の他の分野と比べて、とくに厄介なのは、何となく理解したつもりで、話をしてしまうこと。以前は、私も気づいたら「間違ってますよ」と訂正していたが、イヤ〜な雰囲気になるので、最近は、このような人たちを改善するのは諦めて、これから先生になる若い人たちに頑張ってもらようにしている。

例えば、この論文でも使われたアンケート問題。

1.進化は、単純なものが複雑なものへと、生物の集団が変化することである。
2.進化は、世代時間の短い生物であれば、数日の期間でも観察することができる。
3.自然選択と同様、人間の手によっても進化を起こすことができる。
4.自然選択の過程には、異なる種の間の弱肉強食の闘争が必ず伴う。

答えは、1:×、2:○、3:○、4:×、となる。

この論文の結論としては、
1.高校生物の進化を学習した人としていない人では、アンケートの正答率に6%しか違いがなく、授業はミス・コンセプションの改善にあまり貢献していない。
2.教員の正答率の低い項目で、生徒の正答率も低い傾向にあり、教師の理解不足が、高校生の理解不足の原因になっている可能性がある。
3.正答率が低いのは、目的論的な進化観、小進化、小進化のタイムスケール、自然選択の条件。

3については、私も講義で丸まる1回使って説明しているけど、どれぐらい理解しているだろうか。

他に興味深かったのが、私も以前から感じていたんだけど、自然選択と用不用説を並記することで、用不用説も正しいと誤解させてしまうので削除しよう!、という考えのところ。今回のアンケートでは、並記してもあまり用不用説が正しい、という誤解は無いようなので、今後、並記することの学習効果の検討が必要だとか。

進化は、「”世代”を経て、”集団の遺伝的構成”が”変化”すること」と定義される。なので、一生のうちの変化、例えば(Wikiから)、ピカチュウが、


は、生物学的には間違い。

あと、定義をきちんと読むと、姿形が変わっていないくても、環境に合致していなくても、進化しえることが分かる。

2011年9月5日月曜日

篠栗設置

調査地Sasaguriのピットフォールトラップ設置終了。気温も上がらず、雨も降らず、なぜか、蚊も出現せず、とっても楽だった。久しぶりの野外調査だったので、もっとバテるかと心配したけど、大丈夫だった。 毎回、調査地この辺りでしたよね、、、と、迷うので、立派な看板を立てて頂きました。


カエルもいたり。


またまた、広葉樹林プロットで、ロガが破壊されていた。○万円が、、、。


今秋から始まる毎木調査の練習もしてみた。どうにかなりそう、という結論。ヒノキの根部が膨らんでいる個体があった。徳利病、というらしい。

2011年9月4日日曜日

おかき

出遅れて大学に。しかし、イマイチ集中できず。

Cubarisに関するとても重要な論文を発見したけど、本学の電子ジャーナル経由では入手できず。しかし、どうしてもすぐに読みたいので25ドル支払って購入。円高なので、ちょっとは得したのか。

ということで、どうにかこうにかCubaris修正が終了。もう一度、見直して、英文校閲へ出したい。早く再投稿しなければ。あとは、書類書きをボチボチ進めて一日が終わった。

今週は天気が良さそう。ずっとヒノキ林調査なので、暑くならなければ良いけど、、、。

なぜか今年の学生は、関西との関係性が高い、、、。お土産。

2011年9月3日土曜日

ハマる

世界陸上の競歩にハマってしまい、学生との待ち合わせに遅れた、、、。

ダンゴムシの解剖について教える。ナカナカ面倒な作業なので、頑張ってもらうしかない。昨年の発展系ということで、結構、大きな仕事になりそうな予感。生態学会で発表できると良いけど。

ヒノキ林調査のソーティングは、現在、手元にある5地点全てが終了。昨年と比べると、オサムシなどの大型甲虫があまり採れていない気もするがどうだろう。台風で調査が延期したため、来週は、ずっとヒノキ林調査の予定。

あと、書類をポチポチ書いて一日が終了。

明日は、論文書きを進めないと、、、。でも、来週締切の大物書類が2つ残っている。

2011年9月2日金曜日

セル内改行

台風が接近中ということで、調査は延期。風は少し強くなってきたが、大荒れという感じではない。

顕微鏡が不調。解体して色々と調べた結果、どうやらレンズの油(?)汚れが原因で、素人に直せる感じではない。顕微鏡の修理(オーバーホール?)って結構高いんだよね。結構古い顕微鏡なので、新しいのを購入したいが、描画装置が新しいタイプには付けられないし、、、お金も無いし。困った。とりあえず、学生用を使って対応。

Burmoiscusのホロタイプを大量に借りてしまった。


ちょうど今、他の先生に聞かれて答えられなかったことをメモ。

エクセルのセル内で改行するには?ずっと、出来ないと思ってた、、、。ネット検索してみると、あっさり解決。「Alt」を押しながら「Enter」を押せば良いのか。早速、試してみる、、、できない。

ということで、またまた、ネット検索。Macは、「option」と「command」を押して「Enter」だそうで。できました。

2011年9月1日木曜日

故障

Cubaris論文修正に手こずって一日が終わった。ナカナカ進まないので、合間に博物館に保管することになった標本の準備とかしてみたり。

最も頻繁に使用しているお気に入りのデジカメ、、、故障発生。先日、学会に行った時、デジカメから「シャンシャン」と音が。気になってたけど、これまで気づかなっただけかな?と。

そして、今日、フラッシュを付けて撮影しようとしたら、フラッシュが光らず。


よーくフラッシュを見てみると、何か左右に動いている。



どうやら発光体が壊れたらしい。原因は不明。2月に購入したばかりなので、一応、保証期間だけど、、、。落下などの衝撃はダメ、となっている。これは、どうなのかな?

明日は久しぶりのヒノキ林調査。