2011年6月17日金曜日

オンナとオトコとすうがく

生物科学が届いた。脳の性差を特集している。

ヒトについては、長谷川眞理子さんが書かれている。

ヒトの脳の性差をどう考えるか?ー研究の視座から社会的意味合いまでー
長谷川眞理子(2011)生物科学, 62, 239-246

ヒトの性差を学術的に研究しようとすると、社会問題が絡んでしまい大変だそうで。男性が男性らしくなり、女性が女性らしくなるのは、遺伝子のせい?それとも社会的要求のせい?とか、、、。

本筋とは関係なく、あっ、と思ったのが、性的二型は、配偶システムだけでなく、子育てシステムにも関係している場合がある、というところ。言われてみれば当たり前。ワラジムシ類では、オスの脚がふさふさになる傾向があり、個人的には、交尾の際、メスを捕まえるのに効果的なんだろうと考えていたけど、もしかしたら、抱卵の邪魔になるのかな。

そして、一番面白かったのが、「The Mathematics of Sex」(Ceci and Williams, 2010)の引用部分とそれに関連した記述部分。

多くの国で、理工系職業につく女性の数は、男性よりも少なく、また、すぐれた数学者の多くは男性である。男女平等の世界では、この事実は、性差別の影響なのか、それとも、この分野は生物学的に男性の方がすぐれているのか、と激しく議論されてきた。

そこで、上記の本はこの問題について色々と調べたそうだ。その結果、空間認知能力やホルモンに依存した違いに性差はあるが、それが数学能力の主要因とは言えない。一方、先進国において、教育の歪みや社会的偏見によって、女性が数学で良い成績を目指すことが抑制されているという証拠もない。

では、ナゼ?とても面白い考察をしている。

数学の能力にすぐれた女性は他の能力もすぐれていることが多く、医学や法学などのキャリアを目指すことが多い。一方、数学にすぐれた男性は、他の分野の能力は低いので、その道に進む、、、って。つまり、数学が優秀な女性はとても優秀なので、だったら他の仕事に就きたがるということ。

足の腫れは昨日の夕方から変化なし。噛まれた部分は青黒腫れてる。画像を載せるにはグロすぎる、、、。