2011年3月22日火曜日

行動生態学の魅力

厄介書類はほぼ終了。明日に少し残したが、もう無理、といった感じ。

Cubarisの交尾器SEMは上手くいかず。線画で対応するしかない。

結構前に読んだ本。一応、メモ。


動物の生存戦略--行動から探る生き物の不思議 (放送大学叢書)

行動生態学の分かりやすい教科書。長谷川眞理子さんの本はとても分かりやすいので、文系大学生で生態学(物質循環とかは出てこない)を勉強したい人にはお勧め。「進化とはなんだろうか」を読んでから、本書を読めば、動物の行動の見方が変わると思う。「動物の行動と生態(絶版かな)」はほぼ同じ内容なので、本書かどちらかを読めばOK。

個人的意見だけど、行動生態学を勉強したことで、とても良かったことは、科学について考えるきっかけになったこと。生物学の実験は現象の観察が多く、分野によっては、いわゆる、仮説検証の実験をしないことが多い。また、生理学などのミクロな分野では、生体現象のメカニズムの解明を扱い、いわゆる、生物学2つのナゼ(メカニズムと進化)について考えることが少ない。

そもそも、動物の行動研究には、2つのナゼどころか、4つのナゼ(答え方)が存在する。どういうことかと言うと、ある一つの行動に対し、「ナゼ、こんな行動をするのか?」と問いかけた場合、(1)その生理的なメカニズム(至近要因)、(2)それを成長過程でどのように身につけたのか(発達要因)、(3)それはどのような適応的価値があるのか(究極要因)、(4)進化過程のいつから行うようになったのか(系統進化要因)、と答えが4つ存在する、ということ。したがって、研究するときは、これらを区別する必要がある。これを指摘したティンバーゲンはノーベル賞を受賞している。

行動生態学では、このうち究極要因、つまり、行動の適応的意義を解明する学問である。そこで、(学校教育風に言う)科学的なものの見方、つまり、仮説検証実験が不可欠となる。適応的とは、分かりやすく言うと、生存率や繁殖率が他の方法に比べて高いということなので、他の条件よりも生存率が高くなるハズ、と仮説を立てることができ、その検証実験が可能となる(できないこともある)。とくに、学校教育現場では、生物=顕微鏡観察、といった印象が強いので、このようなプロセスを経験するにもよい研究分野だと思っている。

明日からは、しばらく研究に集中できそう。

嬉しい連絡も届いた。良かった。

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