2011年2月23日水曜日

引っ越し

どうも調子が悪くなってしまったので引っ越し。ますますGoogleにハマって行く。

書類が増えてしまい、処理が追いつかなくなったので、あまり読まずにどんどん書類を捨てる作戦に出る。その結果、以前読んで埋もれていた本を発見。


粘菌 その驚くべき知性 (PHPサイエンス・ワールド新書)

かの有名な粘菌の話。

粘菌が迷路を脱出するかのように紹介されることが多いが、実際は、粘菌は様々なルールで繋がった結果、最短距離で迷路を脱出したように見える、ということ。ちなみに、粘菌は餌場と餌場を養分輸送用のネットワークで繋いでおり、単純に最短距離だけでなく、一カ所が破壊されてもネットワークが繋がるような保険も掛けることがあるそうだ(結果、最短距離でなくなる)。

実際の論文は、そのようなモデルの有用性を数学的にシミュレーションしているようで、この本にも、ところどころ数式が出てくる。

やはり、研究の真の価値を理解するには原著に当たる必要があり、この手の本は、むしろ、研究を進める上での苦労話を読んで、自分を慰めるのに使うのが良いかも。

ある意味一番、刺激を受けたのは、まえがきの「観察とは、何かを見ることというよりも、何を見たら良いかを探すこと」という文章だった。良い言葉だと思う。答えを見つけることよりも、面白い問題を見つけることが大事、ということか。